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2007.12.02 Sunday author : なぎさ

善き人のためのソナタ

JUGEMテーマ:映画




主役のヴィースラー大尉を演じたウルリッヒ・ミューエさん。
今年7月に胃がんのため亡くなられたそうです。
54歳でした。
実生活では奥様に密告され続け、ご自身が監視下にあったと知りました。

素晴らしい演技を遺してくださり、ありがとうございました。

ご冥福をお祈りいたします。

2007年2月10日 日本公開 ドイツ映画

涙が出るという悲しみでもなく
震えるような感動とも違った
心の奥のほうから、ひたひたと湧き上がるような衝撃を受けた作品でした。

一言では言えないですが、率直に素晴らしい!!!

超監視体制にあった東ドイツの実態が、ベルリンの壁崩壊('89,11,9)から17年目にして描かれました。(ドイツ公開は2006年)


主人公は、その東ドイツを支えた国家保安省(シュタージ)の局員、ヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)。

社会主義国家の忠実な「しもべ」であり、「番人」である彼。

この人に感情があるのだろうかと疑うほど、彼は淡々と職務を執行する。


そんなヴィースラーが、劇作家のドライマン(セバスチャン・コッホ)と、恋人の女優クリスタ(マルティナ・ゲデック)を監視するように命令を受ける。


この映画の原題は『他人の生活』
文字通り、対象者の会話を盗聴し、逐一報告する。
そこには微塵も人間としての心は存在しない。


そんなヴィースラーが「人としての心」を取り戻す時がやってくる!


活動を禁止され自殺した演出家のイェルスカが、ドライマンに託した曲
「善き人のためのソナタ」を聴いた時だった。

盗聴器から流れてくるドライマンの奏でるソナタ。
そのピアノの旋律を聴いたヴィースラーは、心を揺さぶられ涙が頬を伝う。


この瞬間から、彼は国家の「しもべ」から「人」として変わっていった。


監督は、長編映画はこれが初監督となったフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク(長い名前ですが、本名はコレよりさらに長いらしい)

身長が2mあるというこの監督さん。
伯爵のお家柄ということらしいです。

歴史家や当時を知る人の証言を集めて脚本も手がけたと言いますから、本当に素晴らしい方ですね。


最後まで引き込まれてしまいます!


クリスタを演じたマルティナ・ゲデックさん。
キレイな人だと思ったら、『グッド・シェパード』で通訳のドイツ人、ハンナを演じた方でしたね。

この主演の三人が役柄とピッタリでとっても素敵でした。


こうした厳しい監視国家であっても、何によって崩壊するかといえば、暴力や外圧ではなく「人の心」なのですねぇ。


ラスト、冬空のベルリンを歩くヴィースラー。
本屋で見かけたドライマンの戯曲「善き人のためのソナタ」を手に取ります。

表紙を開けるとそこには・・・
"「HGWXX/7」に捧ぐ"とありました。

店員が「包装は?」と聞くと
彼は「わたしのための本だ」と応える・・・あのラストにはなんとも言葉では言えないものがこみ上げてきます。


お隣の未だ続く超監視国家の国にも、ヴィースラーのような人がいるのかもしれない。


素晴らしい作品です。
ぜひご覧になってみてください。


| 映画 《ヤ・ラ・ワ行》 | 17:59 | comments(12) | trackbacks(20) | pookmark |
2009.05.25 Monday author : スポンサードリンク

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| - | 17:59 | - | - | pookmark |
COMMENT
なぎささま、妙な時間にこんばんは♪
今日は冷えましたねぇ。
この作品、とてもよかったですね。
>こうした厳しい監視国家であっても、何によって崩壊するかといえば、暴力や外圧ではなく「人の心」なのですねぇ。
ほんまですよねぇ。人の心だけは絶対に支配できないですよね。
ミューエさん、亡くなられたと知ったときはとても驚きましたが、この作品とともに忘れられない役者さんになりそうです。
あの眼!
| 武田 | 2007/12/05 1:21 AM |
>武田さんへ
武田さん 夜が明けましたぁ〜。
おはようさんでございますぅ♪
午前1時とは、私はもうすっかり夢の中でした。
ご訪問ありがとうございますm(_ _)m
武田さんはいつも夜は遅くまで起きていらっしゃるのですか?
我が家は朝が早いので、夜も就寝が早いんですよぉ。
時には、8時ごろからもう寝てたりします(ノ▽\*)ハズカシ

>人の心だけは絶対に支配できないですよね。
ほんとほんと!
この主人公のような国家に忠誠を尽くしているような人でも、ふとしたことから「人としての心」を取り戻すんですねぇ。
それが人というものなのでしょうね。

>この作品とともに忘れられない役者さんになりそうです。
あの眼!
私も、これを鑑賞した後に、いろいろ調べていて知ったのですが、ショックでした。
彼の他の作品も観たいと思うほどでしたから。
最初、画像だけ見た時は「この人ってベン・キングスレー?」と思ったんです。
初めてお見かける俳優さんでしたが、こんなに自然な演技ができてしまう方がいなくなったことは残念ですね。

| なぎさ | 2007/12/05 8:34 AM |
TBありがとうございました♪
ウルリッヒ・ミューエ、今年亡くなってると知って、私もビックリしました。
こんないい演技が出来て、これからもっと活躍できそうな俳優だったのに、
本当に残念です。

ラストは感動的でした。
それまで無表情だったヴィースラーがちょっと微笑む・・・あの表情が素晴らしかったです。
静かな映画なんだけど、グイグイ引き込まれて見てしまいました。
TBさせていただきました。
| こでまり | 2007/12/05 9:30 AM |
>こでまりさんへ
こちらこそ、いつもありがとうございますm(_ _)m

ほんとですよねぇ。
この俳優さん、初めて拝見しましたが・・・
>それまで無表情だったヴィースラーがちょっと微笑む・・・あの表情が素晴らしかったです。
ここ!!!
ほ〜んとにうっすらと微笑むんですよねぇ。
そぉそぉ、あの表情は素晴らしかった!!!
これからと言う時に・・・非常に残念です。

この作品、日本公開は今年ですよね。
今年の「マイベスト3」に入るかもしれないほど感動しました。
| なぎさ | 2007/12/05 3:20 PM |
なぎささん、ごぶさたしてますぅ。

そーですか。。。ウルリッヒ・ミューエさんが本当に東側の人だったとか
今年亡くなったという事は初めて知ったので軽いショックでしたねぇ。

なぎささんの記事と皆さんの書き込み等を読んで、
この作品を観た時の感動が少しよみがえりました!
ラスト、じわじわと(この映画はそれがキーワードかな)
涙がにじんできた気持ちも思い出して。
最後まで観てあと味のいい作品ですよね。
(旧体制の役人が無事に過ごしていたのがちょっと気になりますが)

ところでなぎささん、監督さんの身長の所「200m」になってます。ヾ(〃▽〃)ノ
「200cm」ですよね! 思わず見直してニンマリしてしまいました。フフッ
細かい事を指摘してごめんなさい。(=^_^=)
| ゆるり | 2007/12/08 9:15 AM |
>ゆるりさんへ
こちらこそ、ご無沙汰しちゃってますぅm(_ _)mペコリ

ご指摘ありがとうございます♪
恥ずかしいぃ〜(*/▽\*)
全く気が付かなかったぁ。。。
早速、訂正しておきました。
でもデカイ人だと思いませんかぁ。
2mもあるなんて!!!

この主演の俳優さん、今はもういらっしゃらないのですよね。
実際にご自分もリストに上がっていたなんて・・・。

今作のラストが素晴らしかったですよね!
あの本を手に取った時の彼・・・
そして自分のための本だと答えた後のあのかすかな微笑み・・・
素敵な映画でした。
| なぎさ | 2007/12/08 6:04 PM |
いやあ〜味わい深い作品でした。
シュタージを公に描いた作品は少ないのだそうですね。そういう意味で歴史的にもとても重要な作品だといえます。
わたしは「ラスト・エンペラー」に通じるものを感じましたね〜。
ドライマンちょっといい男ですね〜。
「ブラック・ブック」も見ないと!
それから今日アップされた「フランシスコの息子たち」これすごく気になってたんですよ〜♪
絶対に「よい」だろうなって匂いがしてましたもん。(笑)
なぎささんのレビュー読んでますます見たくなりました!
| しゅぺる&こぼる | 2008/01/08 7:59 PM |
>しゅぺる&こぼるさんへ
良かったでしょ〜これねぇ♪

巷の評判もかなり高かったですもんね!
昨年のベスト映画にランキングされてた方も多かったですし!

>シュタージを公に描いた作品は少ないのだそうですね。
でしょうねぇ。
この手の作品が観たことがなかったです。
『ブラック・ブック』も気になっているんです。
こちらも観なきゃ♪

>「フランシスコの息子たち」
これも良いですよぉ。
大げさな脚色がないのがより良いと思いました。
是非、ご覧になってみてくださぁ〜い☆
| なぎさ | 2008/01/09 1:47 PM |
これは本当に観てよかった・・・と心から思った作品でした

人の心
たとえ誰でもその自由だけは奪えない!

あのラストに全てが集約されたそんな作品でした♪
| D | 2008/01/20 8:49 AM |
>Dさんへ
これは久々に観た"これぞ映画"という感じで感動できた作品でした!!!

本当に!
人の心などそんな簡単に変えることはできない。
自由も奪うことはできない。

そしてあのラストに全てが表現されていましたね。
| なぎさ | 2008/01/20 11:46 AM |
こんにちは☆
やっと観られましたよ〜
とにかく・・・素晴らしい!この一言です。
ウルリッヒ・ミューエさんの演技も素晴らしかったです。
ラストの本を手にするシーン、あのセリフ・・・泣けました。
観て良かったです☆
| ゆかりん | 2008/02/28 1:17 PM |
>ゆかりんさんへ
こんにちは〜ゆかりんさん♪

ご覧になられましたぁ。
これは是非モノで押さえておきたい一本ですよね!!!

>ウルリッヒ・ミューエさんの演技も素晴らしかったです。
ほんとに!
この方なしではあり得ない作品ですよね。

>ラストの本を手にするシーン、あのセリフ・・・泣けました。
ラストシーンは秀逸でした!
心に残る名シーンに絶対入ります!!!
| なぎさ | 2008/02/29 8:26 AM |
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