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2007.05.20 Sunday author : なぎさ

パッチギ!



      毛沢東
      「《けざわひがし》とちゃうぞ〜、ええなぁ」

91年『東方見聞録』撮影中の死亡事故で井筒監督は倍賞責任を負うことになり、
監督業を半ば閉ざされた状態であった時に手を差し伸べてくれたのがシネカノン
シネカノン代表の李鳳宇(リボンウ)氏の父親が朝鮮総連の幹部であったことから
監督との間に親密な関係が生じたのではないか・・・

という憶測を踏まえたとしても

本作はなかなかよくできている!!!

私は素直に素晴らしいと絶賛したい!!!

まず冒頭の長崎からの修学旅行生が、沢尻エリカ扮する朝鮮高校の女学生をからかったことがきっかけで起こったバス横転事件は実話だというから驚いた。

速攻で仕返しにやって来る朝鮮高校の学生さんたち


その後、全員でチカラを合わせバスを横転させてしまうほどの怒りようだ。

ここまでして自分たちのアイデンティティを守る!
「なめとったらしょーちせんぞー!」と言わんばかりの激怒です。

私の家は以前も記事にしましたが、在日朝鮮人の方々が多く住む地域です。
この地へ来てかれこれ10年。
さらに夫の友人にも在日の人が多く、その友人たちを通じて朝鮮半島のこともいろいろ聞いてきました。
それ以前の私は、朝鮮半島のことにも在日の人たちのことにもほとんど関心がありませんでした。
むしろ心のどこかで差別していたことを認めます。

自宅の近くには空港があるのですが、
本作の中で朝鮮人の老人(笹野高史)が語る屈辱の歴史。
「国会議事堂の石垣積んだん誰か知ってるか?」という女性・・・
それを聞いて、近隣に住む在日の方たちも、まさにこの空港を造るために連れて来られた人たちなのです。

北の暴れん坊将軍がいる国のように、かつては我が国でも朝鮮半島の人々を連れてきて労働させていたという事実。

日本人の名前を名乗らされ、日本人としての「仮面」を付けて生きるしかなかった彼らの苦しみを思うと、私は日本人として恥ずかしい気持ちがいつもするのです。

本作の中で、朝鮮高校の学生アンソン(高岡蒼佑 *現在は高岡蒼甫に改名)は、祖国に帰ってサッカー選手になる決意をします。
この物語の時代背景となった1968年頃には、帰国船での帰国事業を国が奨励していた時代だったと聞きました。

在日の人たちだけでなく日本人花嫁も夫と共に帰国船に乗り、「夢の大地」「希望の国」を目指して帰還していったのです・・・。

残った在日の人々には「祖国への送金」という重要な役割がありました。

帰国したからと言っても、彼らが再び祖国で「朝鮮人」として認められるわけでもなく、
彼らが望んだ暮らしはおそらく成立しなかったでしょう。

悲惨なのは、結局、どこにも彼らを「認めてくれる場所」が無いという現実です。

さて本作は
そうした人種差別的なことも大きくクローズアップさせながら
この時代を生きる若者たちを実に活き活きと描いていると感じました。

暴力シーンがかなり多いのですが、
けっして暴力を賛美するつもりはありませんが、
何を考えているのか分からない少年が、いきなり母親の首を切って頭部を持ち歩くという世の中よりも健全な気がしてきました。

GS全盛期、フォークソングの台頭、ベトナム戦争の悪化、大学紛争などなど
日本が高度成長期に向けてまっしぐらな時代。

若者が一人で放浪の旅に出るのもブームだったのか、オダギリジョー演じる坂崎という人物は、アルフィーの坂崎さんのお兄さんがモデルらしいのだが、かなりの「自由人」なヒッピーだ。

主人公の松山康介(塩谷瞬)が好意を寄せる朝鮮人少女キョンジャ(沢尻エリカ)から、
「付き合うとして、もしもいつか結婚することになったら、あんた朝鮮人になれる?」
と現実を突きつけられる。
(ちなみに、この沢尻エリカの関西弁は良かったワ〜。なのに『手紙』の時のはなんであんなんやったん?)

返事に困ったような康介だったが、キョンジャの兄アンソンの子を身籠った桃子(楊原京子 *現在は松山京子に改名)のほうは、腹をくくって出産し朝鮮人になる覚悟を決めていた。
祖国に帰るという夫に、「ついて行く」とまで言っていた。
彼女の潔さがさわやかだった。

この作品の主流となる曲「イムジン河」。
日本で発売禁止となったこの曲を、ラジオで流そうとするディレクター(大友康平)。
「歌っちゃいけない歌なんてないんだ!」と上司に向って訴える彼の信念には拍手を送りたかった!

そして、好きな女性からの究極の質問を受け、自分と彼女との間に横たわる「大きな河」に苦悩しながらも「イムジン河」を歌い上げる康介。

彼を見ていて思った。
だから、いろんな問題があるけど、とにかくこの主人公みたいに

 「突き破れ!乗り越えろ!」
          ってことじゃない。

坂崎さん(オダギリジョー)が康介とボートに乗りながらキング牧師の言葉を引用して話してたでしょ。
「いつの日か召使の息子と、主人の息子が同じテーブルについて食事をする」

み〜んな、同じ人間なんやもん。
それでいいやん!

『ゲロッパ』を観た時に、井筒のオッサンの作品はもうやめとこうと思っていたのですが、今作だけはなんとしても観たくなった。
レンタル店でもなかなか手に入らず、メール便でも待ちが続いていた。
やっとTVで放映してくれて鑑賞できました。

やるやん、井筒のオッサン!!!

あ!そうそう
アンソンに桃子がおねだりしていた「阪神パーク」の「レオポン」を見たいという願い。
私も幼少の頃はよく行って見たものです!
今はもう無い「阪神パーク」も「レオポン」も・・・。
懐かしい。










| 映画 《ハ行》 | 17:25 | comments(9) | trackbacks(12) | pookmark |
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COMMENT
ぱち!ぱち!!(拍手)です(/_;)
自分では思っていても、なかなか上手く文章表現できなくて...
云いたい事は、こういうことなのよ!
と代弁してもらった思いです。

TBありがとうございました(^^)
| はは0210 | 2007/05/21 9:10 AM |
>はは0210さんへ
そう言ってくださって恐縮です〜。
いろんな事を考えさせられた作品でした。
善悪とか正邪の問題もさることながら、まず「一人の人間」として私たちがどう行動すべきかということを突きつけられた気がしました。
キャストもGOODだったし、この時代の描写も良かったですよね!

こちらこそお越しくださってありがとうございましたm(_ _)m
| なぎさ | 2007/05/22 8:42 AM |
 こんばんは♪
 TBどうもありがとうございました。
 こちらからもTBさせていただきました。

 レンタル待ち、私も同じくですー。
 結局TV放映でやっと観ることができました♪

 沢尻エリカちゃんの関西弁についても、
 まったく同感です(笑)

 阪神パーク、私もえらく懐かしかったです。
 (とはいっても、「連れて行ってもらった」
 っていう以上の記憶はないんですが^^;;)

 
| miyukichi | 2007/05/22 9:05 PM |
>miyukichiさんへ
こんにちは!
こちらこそありがとうございました♪

miyukichiさんも、さんざん待ってTV放映でやっと観たのですねぇ。
これ、依然として人気作品ですよね。

でしょ〜、このエリカちゃんは良かったのに、なんで『手紙』の方言はあんなんだったのかしらね。

動物園と言えば、私たちは阪神パーク!
じゃなかったですか?
甲子園の駅に着くと、動物の像が歩道に点々と立ってて・・・心がワクワクしたものでした〜♪
最近は少子化で動物園も少なくなっちゃいましたね!
| なぎさ | 2007/05/23 3:02 PM |
ご無沙汰です。
パッチギとくれば反応しないわけには行きませんよ。
あの映画の制作には私も微力ながら貢献しましたからね。
家内も一瞬出演しているし、私もオーディションまでは受けたんだから^^。
古〜い記事ですけど私のblogで3回連続アップしてますから見てくださいね。
ではでは。
| かつ | 2007/05/27 10:53 PM |
>かつさんへ
おはようさんどす〜♪
ひぇ〜ッ!!!
ほんとですかぁ かつさん!!!
すごいじゃないですか(人^▽^)☆
『パッチギ!』とかつさんのつながりを知ったら一層、興味そそりますねぇ。
お邪魔させていただきます♪
| なぎさ | 2007/05/28 8:43 AM |
この作品私も大スキです★
満点でしたねっっ★
スキな作品は2回以上観る習慣がある私なんですが、これはまだ1回しか観てなーい・・・・・・・・
近々もう一度観て、記事にしたいと思いマス★
| addictm | 2007/06/30 9:49 PM |
>addictmさんへ
たっくさんのコメントありがとね〜♪
これは、むしろもっと早くに観ておきたかったと思うくらい良い作品でした!
井筒監督の作品は『ゲロッパ』で、諦めていましたが、こんなに本気モードの映画も作れた人なんだと改めて見直しましたワ♪
| なぎさ | 2007/07/01 2:40 PM |
こんにちは、初コメです。
韓国人のわたしが簡単に説明すると
韓国・朝鮮人はとにかく
仲間意識がすごいんです!!
なめとったら…
とゆーよりも、仲間に手ェ出したら…
ってかんじですね。

仲間に危害を加えられたら
許さない
怒りとゆーよりも仲間思いから来る
行動です。
普段パシリに使ってるヤツでも
他校のやつらにやられたら
即行仕返しに行く

だから、日本人にキチガイとか変とか
そうゆうレッテルを貼られるのは
心外なんです。
仲間思いのイイ奴らなのに
そう思われないのは悲しいですね。

とりあえず、このことを
いろんな人に伝えたかったんです。
アンソンもみんなも
イイ奴らなんですよ。
| 悠里 | 2012/01/20 10:36 PM |
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