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2007.04.21 Saturday author : なぎさ

太陽



現人神(あらひとがみ)であるよりも
   一人の人間として 
      生きたい 愛されたい と願った
              天皇ヒロヒトの苦悩と葛藤
                      そして孤独・・・

天皇陛下が戦時中にどのように過ごされていたかなんて知りたいじゃないですかぁ〜。
興味津々で観ましたよ!

も、とにかくイッセー尾形が、あまりにも昭和天皇にソックリだったのには驚きでした!!!

皇室アルバムや園遊会などでお見受けした昭和天皇が、口をモゴモゴと動かすクセや、少し猫背の立ち姿、「あ、そぉ」という口癖など。
立ち居振る舞いなど遠目で観るとさらに似ていて、時々合成かと思うほどでした!

この↑燕尾服にシルクハットの出で立ちはまさに天皇ヒロヒト!

いつも孤独で悶々と悩んでいた昭和天皇であった・・・


第二次世界大戦の終戦間近
映画は、昭和天皇が一人で食事をするシーンから始まります。

側近(佐野史郎)がドアすらも開けてくれるし、着替え専用の執事が着替えもさせてくれる。

彼ら(側近たち)は天皇を「お神」と呼び、天皇は全ての行動を彼らによって管理されている。

待避壕と呼ばれる地下に作られた非難所。
長い長い通路で各部屋がつながっている。

天皇の楽しみといえば好きな海洋生物の研究。
軍服の上に白衣を着て、ホルマリンに浸けられたカニを取り出す。

そのカニについてのウンチクを語りだすと止まらない。

国内では戦時下だというのに、この研究所の静けさは別世界だ。
天皇が食べている食事も、身に付ける物も、全てが戦争とは程遠い

敗戦となり、天皇はマッカーサー元帥(ロバート・ドーソン)に呼ばれる。
初めて天皇と会ったマッカーサーは、日本国民が「神」と崇める人物を「子供みたいだ」とつぶやいた。

この時、天皇は燕尾服にシルクハットという姿でマッカーサーの前に現れる。
するとマッカーサーは、こう言った
「着物はきていないのか?」

天皇はこう答えた
「着物はセレモニーの時に着る物、今日は不名誉な場なので・・・」

ヒロちゃん やるや〜ん!

急に英語で話し始めた天皇に、通訳の「日本語でお話しください」との勧めにも同意せず
その後もマッカーサーと英語で会話を続ける天皇。

ところが、マッカーサーの「お子様は?」との問いかけに
なぜか主語が「私」ではなく「エンペラー」になっていた。

その時、マッカーサーとの会談で天皇はこう言うのです。

「日本が戦争に敗れたのは、国が傲慢だったから」と・・・

さらに
「戦争と平和の件については、怒りはよき助言者ではない」
「傲慢はさらに不適切」だと。

これはとても重要な言葉ではないでしょうか。

近隣の国々を蹂躙し続けた傲慢な国。
その末路は、原爆という名の「悪魔の産物」を落とされ、国民はまさに阿鼻地獄へと突き落とされた。

しかしながら、戦争責任となると天皇ヒロヒトはどうだろうか。
あやつり人形のような国家のシンボルに過ぎず、むしろ彼自身は戦争で傷ついた国と国民の苦悩にさいなまれ苦しんでいた。
彼は「神」という十字架を背負わされた被害者だった。

ハリウッドスターのブロマイドを一人でこっそり見てはニヤけたりする、フツーの人間だ。

自ら写真を米軍に撮らせると決意した天皇。
ところがアメリカ人は彼を一目見て余りの「普通さ」に驚く。
そして「チャーリー(チャップリン)だ!」とからかったりする。

監督はロシアのアレクサンドル・ソクーロフ
ペレストロイカ以前は、彼の作品はことごとく公開禁止になったとか。

本作は、ベールに包まれた皇室の天皇を題材にし、しかも戦時中の時代背景を踏まえてという大胆なストーリー。

その割にはドラマティックでもなく、淡々とした内容なのだが、最後まで引き込まれてしまう。

映像の色使いがシックで、色褪せたような色調が一層、真実味を醸し出していた。

ロシア、イタリア、フランス、スイスとの合作作品。

疎開先から戻った皇后(桃井かおり)の胸に顔を埋めて「神を返上できた!」と喜ぶヒロヒト。

本人の意思とは関係なく「神」であり続けることは彼の中の戦争でもあったのかもしれない。

エンドロールで、もやもやと立ち込める煙の中から「太陽」が旭日のごとく昇りゆく。
そして玉音放送の天皇の声がかすかに聞こえてくる。

昭和生まれでも、生まれじゃなくても、ぜひご覧になってみてください♪

| 映画 《タ行》 | 15:16 | comments(12) | trackbacks(14) | pookmark |
2009.05.25 Monday author : スポンサードリンク

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COMMENT
なぎささん、こんばんは。
私、この作品観ながら劇場で寝てしまったんです・・。
たぶん、天皇がカニを触ってる間だと思います。その後もぼーっと観てしまいました。
だからなのか、イマイチよくわからなかったのですが、なぎささんのコメント拝見して、そうか、そうだったのか!と、納得してしまいました。
私にとっては、ビデオで家でじっくり観る方がよかったのかもしれませんね。
| iku: | 2007/04/21 10:09 PM |
>iku:さんへ
こんにちは!iku:さん♪
言えてますぅ。
私も、映画館だったら寝てしまったかも。。。
静か〜な映画ですものねっ!
家で鑑賞向きかもしれないです。
どこまで確かな裏づけがあるのか分かりませんが、マッカーサー元帥との対談も多分、こんな感じだったのだろうなぁと、人間味溢れるお話しでしたね。
| なぎさ | 2007/04/22 1:36 PM |
こんにちは。
風邪、1週間でやっと良くなってきました。もう若くないと、こんな時に思いますね(^^;
私も劇場ではしっかり30分ほど寝てしまいました。でもマッカーサーとの対談だけは見逃さなくて良かったぁ。
| カヌ | 2007/04/23 5:35 PM |
こんばんは♪ なめ犬です。
この作品を劇場で鑑賞したときは平日でも超満員でした。
昭和天皇に関して詳細に調査してないようにみえたので、なんだか中途半端な知識で製作しているために、全体的にぼやけてしまっている感じがしました。敗戦により、神(天皇)がひとりの人間であることを宣言するまでを描いてますが、戦前戦後の天皇の存在意義を忠実に描いていればもう少しおもしろくなると思いました。
| なめ犬 | 2007/04/23 7:51 PM |
>カヌさんへ
カヌさん復活されたご様子に嬉しく思います。
私も、かつて若かりし頃は、風邪も余りひかなかったように思うんですが、体力の低下をしみじみ感じる今日この頃ですわ〜。。。
そんな時、映画は心の滋養となりますねぇ♪
これは心地良く睡魔に襲われてしまいますね。
お家鑑賞でも危なかった!
それでも興味深いテーマだったので、私もマッカーサーとの会話を聞けて良かったと思いました。
| なぎさ | 2007/04/24 8:49 AM |
>なめ犬さんへ
こんにちは!
公開当時はかなり観客多かったようですねぇ。
あら〜、そうですか。
なめ犬さんには不評だっのですね。
ここに描かれていることが事実かどうかは分かりませんが、もし全て憶測だったとしても、それはそれでロシアの監督から見た当時の日本ということでそれもまた面白いと思います。
| なぎさ | 2007/04/24 8:54 AM |
なぎささんこんばんは!
日本ではまぁ造られないはずの映画ですよね。エンタテイメントとして映画館で楽しむよりも家でじっくり、DVDでというのがやはりいいのかなと。
イッセー尾形の写真にはびっくりしました。一部で「観察の天才」と言われるだけのことあります。
ポチッと押していきます!
| comedy-night | 2007/04/25 12:34 AM |
>comedy−nightさんへ
ほんと!ほんと!
外国の監督さんが撮ったってことがむしろ良かったのかもしれませんねぇ。
>「観察の天才」
そうなんだぁ!
分かる気がします。
イッセー尾形さんのお芝居も素晴らしいですが、こういう役もこなす俳優さんだと改めて関心いたしました!
いつもありがとうございますm(_ _)m
| なぎさ | 2007/04/25 8:56 AM |
こちらにも。
イッセー尾形さんの演技が素晴らしかったです。
何気ない仕草や口癖などもそっくりで驚きました。
淡々としたお話でしたがかなり引き込まれて観てしまいました。
| ゆかりん | 2007/04/30 11:16 PM |
>ゆかりんさんへ
こちらへもありがとうございます!
そうなんですよねぇ、単調なリズムで進んでいくのですが、最後まで引き込まれちゃう!
やはりイッセー尾形さんの名演と言うか怪演によるものが大きいかもですね!
| なぎさ | 2007/05/01 9:00 AM |
イッセー尾形さんは、昭和天皇の雰囲気とか物腰をうまくとらえて演じてましたよね。
日本では絶対に作れない作品だと思いますが、外国人がよくもここまで作ったなぁと感心してしまいました。
| shake | 2007/08/15 11:49 PM |
>shakeさんへ
>イッセー尾形さんは、昭和天皇の雰囲気とか物腰をうまくとらえて演じてましたよね。
ほんとに!
逆に外国の人だからこそ分かる部分もあったんでしょうかねぇ。
| なぎさ | 2007/08/16 5:34 PM |
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