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2006.03.14 Tuesday author : なぎさ

モンスター



誰からも愛されることなく生きてきた女。
生きながら死んでいた女。
・・・アイリーン・ウォーノス・・・その人だった。

犯罪を犯す人間のほとんどは、育った環境にあるといわれている。
その意味では、アイリーンの育った環境はかなり劣悪だったと思われる。
粗雑で、無作法な女性に見えた。

だからと言って、殺人を正当化できるはずもない。
彼女がしたことは間違っている。

だが、彼女に他の道はなかった・・・。


13キロ体重を増やし、入れ歯で歯がいつも出ているように見せ、特殊メイクで見事にアイリーンに成りきったシャーリーズ・セロンの姿は驚きを通り越し、痛々しいほどの怖さを感じた。
口をへの字にする表情をよくしていたが、きっと実際のアイリーンのクセだったのだろう。

1986年、死のうとしていた娼婦のアイリーン(シャーリーズ・セロン)が、立ち寄ったバーで同性愛者のセルビー(クリスティーナ・リッチ)と出会い、心を通わせる。
セルビーもまた、家族から阻害された女性だった。

セルビーと二人で暮らす新しい生活を夢見て、アイリーンは再び生きる希望を見出すのだった。

しかし、一人の男に乱暴され、彼女は思わずピストルの引き金を引いてしまう。
怖くなった彼女は、娼婦から足を洗い、堅気の道を選んだのだったが、彼女を雇ってくれる職場は無く、生活費を稼ぐため再び路上に立ち、客引きをするアイリーン。

その後は、なるがままに相手の男を撃ち殺し、車と金を奪うという犯罪を繰り返す。

ある日、射殺した男がアンダーカバーの警官だったことで、アイリーンの犯行が発覚。


セルビーとの離別。
そして彼女は逮捕され、12年の服役後、2002年に死刑となった。
セルビーとアイリーンは最後まで言葉を交わすことはなかったという。


一人目の殺人は、正当防衛でもあり、やむを得ない状況ではあったと思う。
しかし、その後の殺人は、彼女の一方的な憎悪の犯罪でしかない。
特に、初老の男性は、車を降りようとした彼女を心配して引きとめた。
孫の誕生を楽しみにしていた善良な市民に過ぎない。
命乞いをするその男性にも、彼女は引き金を引いた。
ここまでくると同情の余地が無い。

父親の友人から、8歳の時にレイプされ、そのことを父親に言っても信じてもらえず、返って友人の悪口を言ったと虐待を受けたアイリーン。
その後もレイプが続き、多感な少女時代に性格が歪められてしまったのだろう。
また男性への憎悪も心に刻まれていったと推測される。

父親の死後、弟や妹の生活費を稼ぐため、13歳から娼婦として生きてきたという。
売春が家族に発覚すると、出て行けと言われ、彼女はそのまま家を出て帰らなかった。
・・・娼婦としてしか生きられなかったアイリーン。

でも、本当にそうだろうか?
堅気になると言った時も、身の丈にあった職場を探さず、資格も経験も無い彼女が弁護士事務所の秘書なんて・・・。
どうして、そんな突飛な発想をするのだろう。
地道に働ける職場は他にいくらでもあったと思う。


そんな彼女にも唯一の友人がいた。
トム(ブルース・ダーン)だった。
彼に相談すれば、少しは力になってくれそうだったのに・・・。

監督はこれが初監督となったバディ・ジェンキンス
アイリーンの役を、セロンに直々にオファーしたと言う。
この手の役どころは初めてだった彼女は熱心に取り組んだようだ。
この役をセロンに持って行ったジェンキンスという監督さんが偉い!

劇中流れるジャーニー「Don’t Stop Believin’」には、セルビーに対するアイリーンの願いが込められていたのだろう。

どうしようもなく救い難い余韻だけが残った。


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| 映画 《マ行》 | 08:26 | comments(15) | trackbacks(15) | pookmark |
2009.05.25 Monday author : スポンサードリンク

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COMMENT
直にセロンに持って行ったってこと知りませんでした。
あの顔とこの顔を・・・って素人のあたしは考えてしまうけれど、プロの目はやっぱり違うのですね。が、初監督?これも知りませんでした。ここで過程を知ってさらにいろんな意味で涙ものです。
| グロリア | 2006/03/14 1:51 PM |
まだ未観なんです。
でも、撮影中のS・セロンの出で立ちを見てからずーっと気になっていた映画なんですよね〜
元モデルの女優さんってC・ディアスもそうですけどなかなか根性ある方いますよね。
で、公開当時、話題になったのもあってアイリーン本人の映像も見たんですが、目つきが普通じゃない。。。いくらの女優でもあれはマネ出来ませんよ・・・
| ヨッシー | 2006/03/14 1:54 PM |
>グロリアさんへ
女性の監督さんの直感だったんでしょうか?!
この役をセロンに・・・とは普通は考えにくいですけどね!
男優さんでは、役によってガラッと外見を変えてしまう方はいらっしゃいますが、女優でここまでする人は、なかなかいないですよね。
綺麗にするのはハリウッド女優として簡単でしょうが、かえってここまでブサイクにするほうが難しいかもしれませんねぇ。
あのカラダには、親近感が湧きましたけど。。。(爆笑



>ヨッシーさんへ
そうそう!セロンもディアスも元モデルでしたねぇ〜。
すっかり忘れてしまうほど、最近は二人とも演技派になっちゃってて。
やっぱり!
殺人を犯した人・・・しかも大勢を殺害した人って、やはり目つきが普通じゃないですよね。
以前、52人もの人を殺害したという実際にあった事件『チカチーロ』という映画も観ましたが、本人の目つきの怖さに驚きました。
役者って偉いですよね〜。
いくら役とは言え、それを成りきって演じるんですから。
| なぎさ | 2006/03/14 3:12 PM |
重い作品でしたね。
生い立ちが彼女をそうさせたと言っても
同情できないような殺人鬼になってしまって・・・

シャーリーズ・セロンのあのだぶだぶの身体
私今でも目に焼きついて離れません〜〜〜〜
あそこまで太らせた身体をまた次の作品で
キュッとしめてくるところ、やはり大スターは
全く違いますよね。お見事\(*^▽^*)/
| ジュン | 2006/03/14 10:10 PM |
なぎささん、はじめまして!“ケロン星からの使者”TAKIと申します。僕も最近モンスター見ましたよ。シャーリーズ・セロンの変貌ぶりがすごかったですね。観終わった後、ず〜んと暗くなっちゃいました。TBさせていただきますね。
またちょくちょく遊びに来ますのでよろしくです。
| TAKI | 2006/03/14 11:28 PM |
>ジュンさんへ
始めの殺人が、彼女の中で眠っていたモノを動かせたんでしょうか、その後は一気に罪を重ねていきましたよね〜。

あのカラダを見るに、13キロぐらいの増量ではなかったのでは?。。。かなり脂肪が付いてましたものね!
ギャラも破格でしょうが、やっぱりエライです☆


>TAKIさんへ
ようこそ〜!
そしてコメント&TBをありがとうございます!
男性からご覧になった本作はいかがでしょう?
ある意味、父親を含め、男性に蹂躙されて生きてきたような女性ではあったわけですが・・・。
同じ女性として見ても、私は彼女がしたことは愚かだったとしか言いようが無いですね。
ホント、暗〜くなってしまいました!
こちらこそ、よろしくお願いします☆
| なぎさ | 2006/03/15 8:43 AM |
この映画は・・・記憶喪失になりやすい私も、絶対に忘れないだろうなあと思います。
アイリーンは、確かに常軌を逸しているし、なんで?という行動をしてしまうのだけれど、すごく哀しく憐れでした。
彼女の人生のいいことって何があったんだろう?
同じ境遇で生まれ育ったとして、私が彼女より賢く行動できたかどうか自信がないです。
私は、セルビーもある意味アイリーン以上に怖かったです・・・。
| 有閑マダム | 2006/03/15 10:35 AM |
>有閑マダムさんへ
同感です!
私もこれは頭の片すみにこびりつきました!
でね、今日シネコンで『イーオン〜』を観てきたんですが、改めてセロンの体形をこの時と比べてしまって。。。

>同じ境遇で生まれ育ったとして
本当にその通りですね。
私も同様に自信がないです・・・。
もしかすると、彼女は世間によって殺されたのかもしれませんね・・・哀れで可愛そうな人だったのかも。
| なぎさ | 2006/03/15 1:20 PM |
こんにちは☆

初監督作品だったんですか〜!知らなかった。
すごいなぁ。

日本人ではまだまだここまでの監督って少ないと
思いますが、すごく才能のある監督だったんでしょうね〜。

アイリーンのへの字口は、かなりインパクトがありましたね!
あれを撮影中ずっとやっていたシャーリーズ・セロンと、
撮影終了後に普通に戻せた彼女はやっぱりスゴイです。笑

ストーリーも、すごく考えさせられる内容でした。

それにしても、アメリカ版のビジュアルはイケてないですね〜。笑

| batako | 2006/04/20 6:03 PM |
>batakoさんへ
ほんと、初監督作品でここまで描けるって凄いですよね!
しかもセロンにこの役を依頼したのも、監督自らですからね。
伝説の人物と言っても、この手の殺人犯になり切るというのは勇気が要りますね。
それも、あの体形とセットでなり切っちゃうなんて。。。
クリスティーナ・リッチは演技が上手いのかなぁ?
どうしてもこの子を見ると『アダムスファミリー』の不気味キャラと重なります(笑
| なぎさ | 2006/04/21 9:26 AM |
観ました・・・。
後味が悪すぎて細かく感想を書くのもイヤで、あっさりした感想しか書けませんでしたが、TBさせていただいても良いですか?
| ヨッシー | 2006/06/15 12:14 AM |
>ヨッシーさんへ
ご覧になったのですね!
TBありがとうございます☆
いやぁ〜な感じでしょ〜。
ここまでくると、なんだか可哀相な人に思えてきました。
では、後ほどお邪魔しますよ〜ん♪
| なぎさ | 2006/06/15 10:22 AM |
こちらもTBさせていただきますね。

シャーリーズ・セロンの体当たり演技がすごかったですよね。アイリーンになりきってたと思います。
とっても哀しい女性ですね。学校に通ったり、普通の暮らしをしていたら、もっと違う未来があったのかなって思うと、本当に残念です。
彼女が同性愛者なのって、やっぱり男そのものが嫌悪の対象になってるからなんだろうなぁ。トラウマってほんとに厄介で、克服するのはすごく大変です。自分では治したつもりでも、深層心理に刻みこまれてる気がします。
| いまのまい | 2006/07/01 6:18 AM |
こんにちは。観て凹みました。苦手なんです、こういう重たい作品。

監督さん、よくセロンを選びましたよね。この選択眼だけは凄いと思います〜。

セロンのダブダブの身体は、まるで自分の身体を観ているようでもあり、明日からまたダイエットを始めようと心に誓った私です(笑)
| shake | 2006/07/01 9:52 AM |
>いまのまいさんへ
生まれながらにして「不幸せ」な人でしたね。
彼女が育った環境では、普通に生きることさえ許されないような。
じゃ、いったいアイリーンは何のために生まれてきたのかと言いたくなっちゃいます。
罪を犯すために生まれたわけじゃないだろうに。
そう思うと、なんて可哀相な、なんて運の無い女性だったんでしょうね。
コメント&TBありがとう!


>shakeさんへ
『ミスティックリバー』しかり、『ミリオンダラーベイビー』しかり、そして本作も、こういう救いようの無い作品って、観た後、脱力しちゃいますよね。

この役を引き受けたセロンも凄いけど、彼女に依頼した監督の「目」もスゴイですよね!

クリスティーナ・リッチも、セロンの陰で分かりにくいけど、彼女もかなりの体形でしたよねぇ。

う〜ん、私も、薄着の季節・・・気になります。。。(笑)
| なぎさ | 2006/07/01 10:52 AM |
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